とろけるようなデザートは、今宵も貴方の甘い言葉。

「抱き心地は悪くないけどもう少し太ってもいいと思うよ」

 何を言っても、甘い言葉で返ってくる。私はこの食事が終わるころ、出荷できるぐらいの子豚になっているはずだ。

「それより、デザートの意味、分かってる?」
 腰を引き寄せられ、その触り方がいつもと違うので私は頷く。
 口の中が乾いて、内側が歯にくっつく。情けないぐらい動揺しているし緊張している。
 でもその何倍もこの甘さに、期待して酔っている。
「喬一さんのご飯をまずは、全部食べてからです」
「だね」
「それと……私は全部初めてなので、その」
「ああ。任せて」


 額に口づけが落とされた。
 優しく甘く、彼はどこまでも私を甘やかす。
 こんなに甘やかされ子豚にされ、出荷されるのは彼に食べられるためだとしたら、幸せなのかもしれない。

「それで、俺の作った味噌汁を毎日飲んでくれるの?」
「毎日飲みたいです。お願いしますっ」

 こんなに胸がドキドキする相手はきっと私の前に現れるはずがない。
 観念するしかないので私はそう頷く。
 






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