とろけるようなデザートは、今宵も貴方の甘い言葉。
*
それから数日が立ち、クリスマスまでもう指で数えたらすぐになった。
引っ越し準備は、業者をいれてついでに彼に荷解きもして、新居に移って数日はばたばたした。
それと結婚報告と年賀状が同時になり、仕事が多忙な彼のため、全て私が引き受けることになった。
クリスマスは絶対に家にいるとは言ったけれど、最近全く顔を合わせていない。
「しまった!」
気づいて起き上がったときには、すでに同じベットで眠っている彼のスペースは冷たくなっている。
慌てて下に降りると、ラップを巻いたご飯のおかずと、電子レンジにはお味噌汁。ほかほかのご飯も炊飯器の中にある。
「……喬一さん」
あの人、いつ寝ていつ起きてるの?ってぐらい多忙。
学会前だからと、論文を作ってそのままソファで眠ってしまうって言うズボラさが少し可愛いなって思っていたけど、違う。
ズボラじゃなくて、忙しすぎて寝てる暇がないから、あんな睡眠のとり方をしているんだ。
外科医は手術が多い分、患者さんやご家族の説明はもちろん、書類も多いし学会とか学業的な仕事も多い。
そんな多忙な中、私のご飯なんて作らなくていい。もっと寝てほしい。
一緒のベットに寝たい。