とろけるようなデザートは、今宵も貴方の甘い言葉。
中は、リーフの形のエメラルドのイヤリングとカシミアの手袋だった。
「紗矢がよく履いているヒールの色に合わせてみた」
「すごいです。そこまで見てくれてるなんて、しかも可愛い……っ。ありがとうございます」
はしゃいで手袋をしたままイヤリングを付けようとしても上手くできない。
手袋を外せばいいのに焦る私はもたついて、なかなかイヤリングを付けられなかった。
「貸して」
喬一さんが耳に髪をかけてイヤリングをつけてくれた。
ただそれだけなのに、耳に触れてくる長い指に反応して、心臓がはち切れんばかりに高鳴った。
「どれだけ緊張してるの。できたよ」
「だ、って。喬一さん、格好いいし、いいにおいするし」
「それはチキンの匂いかな」
クスクス笑う。違いますって否定しようとしたら、その指先が唇に降りてくる。
下唇を撫でると、ゆっくりと彼の唇が重なった。
カシャカシャと小さくピアスが音を立てる。名残惜し気に唇を離すと、そのピアスを撫でた。
「……プレゼント、三つももらってしまいました」