王様生徒会長と最弱ヒーロー

ただ突っ走る事しか出来ない
私とは違うんだ。
...彼は王様生徒会長だから。

壮吾「葉瑠ちゃんは
ココアが好きだったよね?」

そう言いながら夏目くんは
温かいココアを手渡してくれた。

壮吾「それ飲んで落ち着きなよ。」

葉瑠「ありがとう。」

甘くて温かくてホッとした。

壮吾「考えてみるよ。」

葉瑠「え?」

壮吾「いつも俺たちは葉瑠ちゃんに
頼ってばっかりだったから
葉瑠ちゃんに頼らずに出来る事
俺たちなりに考えてみる。
だから、葉瑠ちゃんは見ててよ。」

葉瑠「見てる?」

壮吾「今度は俺たちが見せる番。
いつも葉瑠ちゃんの戦う姿を
見てきたから今度は俺たちが
戦う姿を見て欲しい。
でも、忘れないで欲しい。
想いは1つだから。...諦めないよ。
俺たちは偉琉の事。」

次に飲んだココアは
ほんの少しだけしょっぱかった。
< 293 / 333 >

この作品をシェア

pagetop