王様生徒会長と最弱ヒーロー
次の標的が決まった。
次は、王様の左腕だ。
私が言わなくとも大倉くんは分かっていた。
承「どうして輝龍くんは
この絵を捨てたんだろう?」
葉瑠「分からないけど...
輝龍くん、すごく苦しそうだった。」
私たちが頭を悩ませていると
慌てた様子の美鈴さんが私の名を呼んだ。
美鈴「櫻田さん!大変!
すぐに来て!!」
美鈴さんに着いて行くと
美術部のキャンバスが
ビリビリに引き裂かれていた。
葉瑠「...誰がこんな事...。」
その日を境に、似たような事件が相次いだ。
野球部のグローブは燃やされ
テニス部のラケットは切り刻まれ
吹奏楽部の楽器は校庭に放り投げられた。
他の部活も沢山被害に遭った。