*君に溺愛*
「あの、俺ずっと入学式の時からルナちゃんが好きです‼
付き合ってください‼」


茶髪、至って普通の奴。

ルナにとって茶髪って、不良なのか。

「ごめんなさい……っ。
私は、男の子苦手なんで………」

困ったように、チラリ、と男を見た。
案の定、顔を赤くする男。

苦手…………?

嫌いじゃないの?
ならーーー

「おい、雅!!」

俺は、気づいたら二人の前に出ていた。


「え、雅くん?」


「マジっ」

ルナの驚いた声に、続き、男の上ずった声が聞こえた。

「俺、王雅の総長・高城 雅。
俺は、南 ルナが好きだ‼

嫌いじゃないなら、好きにならせるだけだよな。
ルナ、俺はお前に溺愛宣言する‼」


俺は、俺様が好きだ。

本能のまま、生きてやる‼

ルナを好きなこと、諦めたくないし。
大きな声で叫びたい。


「俺は、ルナを手に入れる‼」


あちゃー、と顔を覆う慧。

口を開けたまま塞がらない、男。


そしてーーー


赤い顔をしたルナ。

そんな顔させるのは、俺一人でいい。

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