*君に溺愛*
ーーーーーーー

連れ出した屋上。

「慧、居たんだ」

「あれ、ルナちゃんだ!
やっぱり可愛いね~。
雅から逃げて来たの?

葵、ご苦労様!」

あの、慧でさえ南には近づかない。
口調は軽いし、チャラ男だけど……ちゃんと南から離れてる。

「雅が強引過ぎて、泣いちゃったからここに連れてきた」

「いや、連れてきたって……ここはまずいんじゃ…」

バァン!!!!


屋上のドアが、激しく開いた。

「雅…………っ」


「だから、言ったのに……こいつがくる場所はここしかねーじゃん」

よく、考えたらそうなんだよな。

ぎゅっ。
南が、俺の袖を握った。
背中に隠れる南。

「ルナ、どうしたら俺を好きになる?
ルナは、葵が好きなの?

俺は、ルナが好きだ‼
誰にも奪われたくないし、渡したくない。
来いよ‼」


強引で愛に溢れる雅。


その強引さに怯える南。


「私は、、雅くんが怖いです‼
雅くんのとこには行きません‼」


あーあ、ついに言われたか。

雅、固まってんな。

両手広げて固まってる。

痛い。

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