*君に溺愛*

大切な人。

*雅side*


ここか…………。


暗い場所に立つ倉庫の前にいた。

スマホは、やたら点滅している。

「葵か………」

LINEには、写真が一枚。

美織ちゃんと仲良く映る男の写真。
似てる……

似てるなんてモノじゃない。


双子だ。

中の様子を伺いながら、足元に転がる男を睨んだ。

「この二人、どう言う関係な訳?」

目線を外す、男の顔に拳を宛がう。

「分かった、分かったからっ。
美織の弟のリオだ。
あの二人は、汐に助けられてる‼
それから、あいつは二人を利用し始めた。
リオを傷つける変わりに、美織に言うことを聞かせることだ。

もういいだろう‼」


なるほどな。

クスリ。
やっぱり、美織ちゃんは美織ちゃんだ。

ドカッ!!

頭に一発、軽くいかせて貰う。


「テメーは寝てろよ。
このカス」


さて、どうするか。



考えてる最中ーーー。


パシンっーーー。


倉庫内に響く、何かを叩いた音がした。

「美織ちゃん!!!」

そして、君の声がした。


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