*君に溺愛*
「雅、まずその強引さは止めろ。
全員が全員にきかないからな、それ。
後、さっきも言ったけど南に触るな。
距離保て」

「な、な、それなら葵だってさっき!!
ルナの手掴んでたろうが‼」

掴んでたけど………。

俺は、南を見た。

君が俺の袖をずっと握ってるとこからすると、俺は、怖くないみたいだ。

「南は、俺怖い?」


とりあえず聞いてみる。


「葵くんは、怖くないよ?」

やっぱり…………。


「葵くんは、いつも助けてくれる。
ありがとう」


なんか急に礼を言われた。
照れ臭い。
だけど悪い気はしない。

俺は、南に微笑んだ。


「な、なんで………葵なんだよ。
絶対に振り向かしてやるからな!!
俺は、俺のやり方でお前を振り向かしてやるから‼」

ゾクッと感じる悪寒。

なにも、なきゃいいけど。

俺は、屋上を出ていく雅を見つめた。

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