*君に溺愛*
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「なあ、さっきの子なんて名前だっけ?」
ルナちゃんだった様な。

「バカなの?南 ルナちゃんだよ‼
やっぱり可愛いよね。また、遊びに来るかな?」

隣で浮かれてるクラスメイトを、見た。

「隣にいた男は誰?」


「はあ⁉それすら知らないの?
王雅の総長だよ。
高城雅‼
ルナちゃんの彼氏!!」

へー、ヤンキーの彼氏ね。

「なんか、さっき敵意もたれたんだけど」


"ルナは、俺のだから"ーーー。


あれが、敵意じゃなきゃなんだ?
自分のってアピールか?

「そりゃ、あの人溺愛すごいらしいから。
威嚇じゃない?ルナちゃんはやめた方がいいよ?
王子かっこいいけど、ルナちゃんはやめとけ!!」


きゃはは、と笑うクラスメイト。


南 ルナちゃんか……。


なんだろう、もやつく。

俺、若王子 廉。
みんなには王子と、呼ばれてる。

別に、王子様キャラではない。

キーンコーンカーコーン。


気づいたら、次の授業は始まっていた。

グランドに集まる生徒達を見た。
一年生だ。


「ルナちゃんだー!!!
ルナちゃん、頑張れ!!」

先生が、来てるのに彼女を応援し出すメンツ。

「頑張れ!!!」


これでいいのかと、思う。

グランドに目を向けたらフワフワの長い髪を、ウサギ耳にしたルナちゃん。

ふわり、と柔らかく笑い手を振っている。

可愛い………。




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