*君に溺愛*
*廉side*

最近、委員会でも親しい子が一人だけいる。

奈倉 リコ。

綺麗な子で、人気のある女の子。
「ルナちゃん、本当可愛いんだよ‼」


「……………そっか。良かったね!!」

いつも、励ましてくれる奈倉さん。
だけど、最近元気がないんだ。

空返事、ぼんやりしてることが多いし、俺の話に疲れたのかも知れない。

だけど、高城に向ける微笑み。

あれは、正直ムカついた。

ムカついた?

なんで?

俺は、ルナちゃんが好きなのにーーーー。


「奈倉さん、あの…お話がっ」


誰だあいつ。
そして、二人は消えちゃうし………
手を洗うとか言い訳して、席を立った。


どこ行ったんだよ‼












「離してよ‼」











「ずっと、ずっと好きでした‼

俺のモノになって下さい‼」











オタク男は、奈倉さんに襲いかかっていた。

「やだぁ!!
離してよ‼」






ドカッ!!!!!










男を蹴りあげた。






我慢の限界だった。

なんだろう………分かった気がするんだ。
モヤモヤも、苛立つ気持ちも…………。

最近、ずっとむしゃくしゃした気持ちにも。


「王子…………?

なんで?」



なんでだろう…………。


< 232 / 242 >

この作品をシェア

pagetop