*君に溺愛*
「え、ルナ具合悪いの!?
なら、俺がーー」


パシッ。

俺は、ルナに払い除けられた。


泣きそうに歪ませた顔が、俺を見た。

「雅くんなんて、嫌いっ」

少し泣いてるルナが、俺の視界に入る。
それを支える葵。


葵は、何も言わずにルナと屋上を出て行った。





「あれ?雅、一人??」



お気楽な、慧の声が聞こえた。

「慧……………。
ルナが、泣いてた。
手、払い除けられた。
俺の愛は、重いのか?」

「え、今さら気づくの?
皆気づいてるよ、雅の愛が重いの。
いや~ついに泣いちゃったか。
俺は、泣かすならベットの中の方が………」

ニヤリ、と笑う慧。

はあ~、ため息を吐き出した。

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