*君に溺愛*
繁華街にも、探しにいった。
あいつ、どこにいるんだよ。

人ごみ、多すぎ。
「ルナ、はぐれるから手………あれ?
ルナ?」

いない………。

嘘………やばい。

ルナと、はぐれた。
あ、そうだ。
電話………。

「"トゥルトゥル……(ルナ?今どこにいる?………)"」


なんで、返事ないんだ。
ダンッ。

なんの音?

「"(葵くん、助けて………)"ーー」

はあ⁉
「"(やっと、見つけた。
王雅の弱点)"」


「"(いやっ、離して‼葵くん‼)"ーーー!!」


ちょっとーー何が起きてんの?

耳に残る君の泣き声。

現実。
足がすくんで動けない。
君の居場所が、分からない。
動けない。

「早く、車乗せろ‼」

「王雅に見つかる前に、早くっ!!」

それは、確かに近くで聞こえた。

路地裏を、少し出たら黒いワンボックスカーが走り出した。

まさかーーー!!


「ルナ!!!!

てめーら、ふざけんな‼ルナを返せ!!」

やばい、本当にやばい。
ルナが、拐われた。


ルナ!!


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