Jelly
何がどうなって誘いになるのか分からなかったけど、たしかにこのままグダグダ話をしていたら最終的にそこにたどり着くんだと思う。

 一のあとに十まで飛躍した会話に俺は返事する。
「でも起きられるかなー。早い時間に起きれたら電話するからどっか行かない?」

「ああ、いいよ。起きられたらな」
 念押しか、後ろがやけに強調されてる。

「なんていうかこう、巨大プリンとか一気食いしたい気分だよね」
「まあ、癒されたいってところには共感できるかな」

「でしょ? ……やっぱ、神長と話してると楽。頭使わないで思いついたことそのまま言ってもちゃんと伝わるし」

「その分俺が使ってるからな」
 しれっとした顔で言うけど、実際そのとおり。

 神長は『優月くんって何を考えているのかさっぱりわからない』と長年言われ続けてきた、思考のとっ散らかった俺を理解する貴重な人間だ。
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