あなただけが好きだから
「分かってるよ」
「怜ちゃん、またね」
「……はい!」
またね。
お友達でいいのだろうか。
気まずそうな蓮に向き直る。
ばつが悪そうに頭をかきながら目を合わせてくる。
「蓮、あのね……」
「いや、その先は俺が言う……頼む」
「うん……」
沈黙が体に突き刺さって熱くなる。
分かってた事なのに緊張で手汗がにじむ。
「……怜、好きだ、俺と付き合ってくれないか」
「喜んで……!」
涙が溢れ出してくる。
ずっと、ずっと叶わなかったから。
「辛かったんだよ……」