あなただけが好きだから




「それもそうですね」




思わず二人で笑ってしまう。
すると、咲と涼が本条先輩と一緒に帰ってきた。




「おまたせ怜!」




「咲!? すごい、嬉しそう……だね」




その場にいた全員が苦笑い。
それもそのはず、嬉しそうっていうのが、とても黒い笑みだからだ。




「坂本ちゃん、俺とお昼食べない?」




「はい……?」




「いってらっしゃい咲」




「ちょっと怜!?」




手を振って咲を見送る。



< 60 / 243 >

この作品をシェア

pagetop