総長さんが甘やかしてくる②(※イラストあり)
これは俺の初恋なのだろう。
君に、この気持ちを伝えることは
二度とないのかもしれない。
それでも。
――俺は、ユウが好きだ。
「強がっちゃって」
「笑いたければ、笑え」
「はあ?」
「俺は自分でも呆れるくらい不器用な人間なんだ」
「……なに回復してんの。ちがうでしょ、ここは、友達のカノジョ好きになっちゃうなんて。悲惨だよね。カワイソウだよねって。ボクに慰められるところでしょ」
「誰がテメェに慰められるかよ」
きっと、この気持ちは
燐のいうとおり
気づけば止まらなくなっていて
これから加速していく一方なのだろう。
君を嫌いになんてなれないし
大好きな君との時間は楽しく、
そして辛いものになる。
それでもいいから傍にいさせて欲しい。
どんな形でもいいから。
そんな選択をした俺を君は笑うか?
「あーあ。ユウちゃんを紹介したの、ボクだからさ。責任もって破局させてあげようかなーって思って。キミを使えばちょうどいいかと思ったのになぁ」
そんなことだろうと思ったよ。
結局お前はユウと俺が幸せになる未来なんて、望んでいやしない。
俺の気持ちを利用したいだけだ。
お前が楽しみたいだけ、だ。
「応援できないなら、せめてそっとしててやれ。あいつらのことは」