総長さんが甘やかしてくる②(※イラストあり)


「おかえり」

「おかえりー、ユウちゃん」

「ただいま、愁さん。燐さんも!」

「ユウちゃん、愁にボクからのメッセージのこと伝えてないの?」

「え……」


――あ。


「忘れてました!」


昨日、あれから

買い出しから帰ってきた愁さんとカレーを食べたのだが。


意識しまくって。

頭が働いていなくて。


完全に忘れてしまっていました。


そういえば受け取っていましたよね、謎のメッセージ。


「荷物とボクが届くって言っておいたのに〜」

「ごめんなさい!」

「いや、ユウ。それを聞いていたとしても、この量は予想外だ。燐が運ばれてくる意味もわからねーしな」

「だからー。さっきも言ったじゃん。部屋をひとつボクにちょうだいって」


(部屋を、燐さんに……?)


さては、このダンボール

お引っ越しですか……!?


「やなこった」

「余ってるじゃん」

「もう余ってねぇよ」

「わかったよー。ユウちゃんとシェアする」


そのとき、幻さんから殺気が。


それに気づいた愁さんが、咳払いをする。


「……あるにはあるが。物置き部屋だぞ」

「そこでいいよー。綺麗にしておいてね」

「俺がすんのかよ!」

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