総長さんが甘やかしてくる②(※イラストあり)


めおと漫才(って、口に出したら怒られるね)に磨きがかかったみたい。


「あ、あの」


燐さんと荷物の整理を始めたとき

ダンボールから見たことのない箱が出てきた。


「これ……は?」

「あは。それ新品だからあげようか」

「……?」


一瞬、タバコに見えてヒヤリとした。

でも、ちがうみたいでホッとする。


裏返してみると――。


「コン――」
「ユウにこんなもんまだはやい!」


説明書きを読み上げ始めてすぐに、愁さんに奪われてしまった。


「んー、別にはやくもないと思うけど。ユウちゃんが用意しなくても幻がとっくに準備してるか。明るい家族計画」


(家族?)


「愁におすそ分けしてあげる。ああ、でも。使う機会一生こないか〜」

「テメェが持ってろ一番危ねぇ」

「心外だなぁ。ボクは、こう見えて紳士だからね。いつもセーファーセッ」
「黙っててくれもう」


燐さん、なんて言いかけたのかな。


「いくらなんでも過敏に反応しすぎー、愁お兄たん。妹は、お年頃なんだよ?」

「…………」

「燐さん。他にもよくわからないものがたくさん」

「よし、ユウ。オレが手伝ってやる。この箱は任せろ」

「……? はい」

「他にヘンなもん持ってきてねーだろうな?」

「ヘンなものじゃないよー。エチケットだよ」

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