総長さんが甘やかしてくる②(※イラストあり)
――!
「まいりました、総長サマ」
呆れたように笑う、燐さん。
もしかして。それは。
……ヤキモチですか?
「め、飯にしないか」
苦笑いする愁さん。
「今日もユウちゃんが材料無駄にしてきた失敗作、みんなで食べよーね」
「おい、テメェもっとオブラートに包めや……!」
「事実じゃん。もっとも、ボクたちが無駄になんてさせないけど?」
わたしたちの間にある壁が
徐々に剥がされていくというよりは
なんだかもう、ほとんど
壁なんてないんじゃないかと思えてならなかったんだ。