総長さんが甘やかしてくる②(※イラストあり)
「一緒に暮らしてる人です」
「表と裏の顔の差。激しいみてぇだな」
「……はい」
「こんなこと、なにも知らねー俺が言うのもなんだけどよ。逃げ出したくもなるわな。あんなのがいたら」
「…………」
宗吾さんは、わたしが幸せになること、許してくれないのかな。
たしかに周りにたくさんの迷惑をかけていることは承知している。
それでも、わたしは――。
「俺はさ。弟が一人いるんだ」
それを聞いて
なんとなく同じくらいの背丈の、童顔男子を思い浮かべる。
「俺と違って180近くあるし。頭もよくて、ほんとに優秀なやつで」
(……イメージが180度反転した、)
「自慢の弟だよ」
そう語るサトルさんの顔を見ていると、弟さんが愛されてるんだなってことがよくわかる。
そんな関係を築けるのが羨ましい。