総長さんが甘やかしてくる②(※イラストあり)



 ◆



やがて大通りに現れた一台の軽トラックを

スモークガラス越しに、遠目に見つめる人物がいた。


運転席にはサングラスにスーツ姿の無口な男。


「あれが……黒梦の姫」


助手席でつぶやいたのは、白に近い金髪の少女。

白のセーラー服を着ている。


「まだ子供じゃん。ねえ、木良」


後部座席で横たわり、窓の外の様子など気にもとめていない赤髪の少年。


「ちょっと。顔くらい見たら?」

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