総長さんが甘やかしてくる②(※イラストあり)
「なん……だ、いまの」
大きな液晶テレビに映し出された映像を見て唖然とする愁(シュウ)さん。
その隣で無邪気に笑うのは、燐(リン)さん。
「ワイドショーデビューしちゃった」
まるで天使のよう。
ただしその正体はイタズラっ子。
「笑い事じゃねーよ……! なに答えてんだよ」
「なにってー。街頭インタビュー?」
「なんで答えてんだよってことだ!」
いつもは落ち着いている愁さんだけど、燐さんを前にすると平静を保てないことがある。
表向きは優等生。
バイクのハンドルを握ると別人レベルにオラオラするらしい……。(とても見てみたい)
「別によくない? 口から下しか映ってないし」
「どう見てもテメェだろうが」
「頭カタイなあ、愁。あそこでインタビュー拒否したら、関係者だって自白してるようなもんだからねえ。自然体が一番ってこと」
「だとしてもだ。なんだよ……最後のアレは」
「最後のアレって?」
「遊ぼう……ってやつだ」
「あー。もちろんあのお姉さんは、ボクが美味しくいただいちゃいました」