総長さんが甘やかしてくる②(※イラストあり)
わたしがすべてを話し終えたとき。
「夕烏。話してくれてありがとう」
なにが不安だったかも忘れてしまうくらいに満ち足りていて。
「幸せになろう」
「……っ、はい」
――なにを迷っていたんだろう。
もう、迷わない。
「今、法律に詳しい知り合いに相談してる」
「……?」
その言葉の意味がわからないでいると
幻さんは、続けた。
「一緒になれるよう、考えてる。不安になるなら何度でも言ってやる。俺はお前のこと一生離す気ないと」
そこまで言われて気づいた。
わたしをあの家に還らなくていいように。
これからのことを。
幻さんは、必死に考えてくれているのだということに。