総長さんが甘やかしてくる②(※イラストあり)
「へえ。プリクラ撮ったんだ」
「面白いでしょー? 愁のデカ目」
おいそれ見せんな。
さっき撮ったプリクラを渡し、ニヤニヤする燐。
「気持ち悪いでしょ」
「うん。ちょっと」
客に向かって気持ち悪いはいかがなものか。
「でも、可愛いかな。ギャップあって」
(下げて上げるんですねあなた、)
……まあ、もう俺は会うことがないだろうからどうでもいいか。
「愁が可愛い? エミリちゃん、目だいじょうぶ?」
「そんなこと言わないの。お友達なんでしょ」
誰が友達じゃ。
「最近のは、こんなに進化してるんだね」
「撮らないの?」
「しばらく撮ってないかな」
「じゃあエミリちゃん、今度プリクラ撮ろうよ。美女二人で。それとも王子様みたいになって来ようか、ボク」
プリクラの話から、またデートに誘う方向に持っていきやがった。
はやく会計を済ませろ。
「それで? 成果あったの、シュウくん」
え、俺?
「好きな子とデートするイメージ。わいた?」