もう一度、君と初恋を。






「えっ…。」



「俺が教科書忘れて席くっつけてさ、なんか授業あんま聞かずに絵しりとりした気がする。」



友希もあの時のこと覚えててくれたんだ…。



それに同じタイミングで思い出してくれたなんて、なんだか嬉しくなっちゃう。





…友希の言う通り、あの時の私達は授業なんてまともに聞かずに、ずっと絵しりとりをしてた。



お互いに絵が下手だから、絵の解読に苦労したんだっけ…?



もちろん先生にバレて怒られたけど、すごく楽しかったし、大好きな人と近い距離でいれたから、あの頃の私はとても嬉しかった。



「…なんだか懐かしいね。」



「お前今も絵下手なの?」



「ちょっとは上手くなってると思う…けど…。」



「自信ねえのな。」



上手くなりました、なんて堂々と言えないのが悔しい…。



なんか友希にあっさり負けた気分になっちゃうし!





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