もう一度、君と初恋を。







そういえば、隣の席がまだ空いてる。



…友希、遅刻かなあ。



でもちょっと助かったかも。



友希にどんな顔をして会えばいいのかなんて分からないから。



顔を見たら、泣いてしまいそうで…。





「…はあ、間に合った。」



ドアの方から、友希の声がした。



「お前ギリギリじゃん。」



「寝坊したんだよ、でも間に合ったからオールオッケーだろ。」



なんてクラスの子と笑いながら自分の席に近づいてくる友希。



…今日は、友希の顔を見ないように、話さないようにしよう。





「…朱莉。」





< 49 / 93 >

この作品をシェア

pagetop