もう一度、君と初恋を。
そういえば、隣の席がまだ空いてる。
…友希、遅刻かなあ。
でもちょっと助かったかも。
友希にどんな顔をして会えばいいのかなんて分からないから。
顔を見たら、泣いてしまいそうで…。
「…はあ、間に合った。」
ドアの方から、友希の声がした。
「お前ギリギリじゃん。」
「寝坊したんだよ、でも間に合ったからオールオッケーだろ。」
なんてクラスの子と笑いながら自分の席に近づいてくる友希。
…今日は、友希の顔を見ないように、話さないようにしよう。
「…朱莉。」