もう一度、君と初恋を。
そう言ったのは友希だった。
「そうか、気をつけて帰れよ。」
先生にそう言われて、友希は若干イラついたような素振りを見せて体育館を出て行った。
…友希、一体何があったの?
なんて、こんな心配までしてしまう私はバカ。
結局友希のことが気になってるじゃん…。
結局、友希はそのまま帰ったみたいで、その理由は誰も知ることはなかった。
「…桜庭もバカだな。」
翔くんがそう言ったことも、友希のことが気になって仕方ない私の耳には入ってこなかった。