最後の雨音は白い夜に消える
現状説明
「 ? 」
気付いたら、私はまったく知らない場所にいた。
辺りを見渡す。
なんとなく、雰囲気で、夢だと分かった。
寝るつもりはなかったけど、いつの間にか寝てしまったらしい。
確かに、疲れがたまっていたから、仕方ないのかもしれない。
もう一度、見渡す。
それにしても、不思議な世界だ。
私の見る夢は、いつも白黒の夢なのに。
今日のは、やけに色彩豊かだ。
まるで、自分の夢じゃないみたい。
というか、見覚えのないものが多すぎる。
「あ・・・・」
空を飛ぶクジラを見た瞬間、理解した。
『この夢は、私の夢じゃない』と。