最後の雨音は白い夜に消える
よっつめの夢
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また、飛ばされていた。

驚きはするが、世界が変わる一瞬前の雰囲気を、だいたいわかった。



ここは、どこだろう。
目の前には、家。

なんのへんてつもない。
どこにでもありそうな、2階建ての家。

少しの庭と、少しの駐車場。
庭には小ぶりな木が植えられている。


横目に、玄関に入る。
中は想像以上に騒がしかった。

クリスマスが近いのか、手作りの赤い三角帽子をかぶった子どもたちが走り回っている。

彼らはおのおの好きなことをしながら、
彼らはめいめい思い付いたことを叫ぶ。


よく似た声で、それぞれが主張するので、
何の話かすら分からない。


うるさい子ども。

ただ、よく見ると、どことなくあいつに似ている。


これは、夢。

夢に意味なんてない、という人もいる。
夢は本当の心が表れるという人もいる。



そうあればいいなと、思い描いた夢。

あいつは、何を思い描いたんだろう。

いったい、何をしたかったんだろう。



きっとその答えは分からない。

私があっちへ行かない限りは。



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