癒しの魔法使い~策士なインテリ眼鏡とツンデレ娘の攻防戦~
゛やっぱりこっちに戻ってくるんじゃなかったかな゛

通った大学のある県に就職する選択肢もあった。

しかし、医者の光琉は゛優秀゛と言われ続けた研修医時代の2年間を経て、各科医局から引く手あまたと聞いていた。

研修医が終わってからの2年間は、国立M病院の救急外来で働いていたはずだ。てっきり救命救急医になったのだと思っていた。

遙季は、まさか光琉が精神科医になるために修行をしていたのだとは思っておらず、完全に油断していた。

鈴村医療センターで光琉と対面した遙季が唖然とするのを見て

「お前だって同じことをしたろ?目には目をだ」

と、笑った光琉を見たときは怒りすら覚えた。



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