癒しの魔法使い~策士なインテリ眼鏡とツンデレ娘の攻防戦~
「なにか言われたのか?あの人、明らかにハルに執着してるからな」

悠生が心配そうに遙季の顔を覗き込む。

「なんか私と光琉の結婚に違和感があるって言われた。まあ、もちろん、私自身がこんなことになって一番違和感ありまくりなんだけどね」

遙季は出されたハンバーグプレートに手をつける。

「気を付けろよ。あの人、2年前から来てるけど、どっかで見たことあるんだよな」

思い出そうとして顎に手を当てて考え込む悠生。

「そう?よくある顔じゃない?」

努と適度な距離を保ってきたと思っていた遙季は、敢えてこの件に深入りすることを避けた。

入籍まで、あと1週間。結婚式までは、あと28日。

こんな調子で、本当に何事もなく終了するのだろうか?と途方にくれる遙季だった。
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