冥界の王子様
「は?」
「アイリをかけて戦うか
田辺玲奈をかけて戦うか」
総長さんが発した言葉はとても残酷だった
「アイリ?
どうしてあいつが?」
こっちを見るリク。
「た、たす
「たすけて!!!
リク!!たすけてぇ」
私の言葉を遮って泣き叫ぶアイリさん。
思わず俯いてしまった。
多分、私が今たすけられても
お母さんへの想いをぶつけてしまうだろう。
たすけてもらって怒りもぶつけるなんて
むしがよすぎるよね