冥界の王子様





次の日

明日手術ができるかどうかがわかる

という、医者からの話があり

俺は人生で初めて人にすがるように頼み込んだ




頼ることしかできない自分の無力さに

失望しながら。




そして5分だけ面会時間がもらえるとの事で、

マリに会いに部屋にはいった



部屋の中は訳のわからない機械がいっぱいで

その中のベッドの一つにマリが寝ていた






まるで眠っているかの様な顔で

名前を呼べば今すぐにでも

起き上がってきそうなのに。





手を握ると腕のあたりに、

点滴などの管が何本も刺されていて

容態の悪さを物語っていた。





< 128 / 223 >

この作品をシェア

pagetop