冥界の王子様
二人の時間
取り残された私達は
どうしたらいいかわからないこの状況に戸惑っていた。
「すみません。
やっぱり帰ります。
ご迷惑おかけして…
「いや、
この時間だとレオが言ってたみたいに危ないし。
何かあっても困るから
今日は泊まってけ」
「いいんですか?」
やっぱりこの人優しい。
ふつう見ず知らずの人のお家に
しかも男の人のうちに泊まるなんて
ありえない話だとは思うけど、
今家に帰るくらいなら
何されたとしてもいいとそう思った。
「あぁ。」
「じゃあ、お言葉に甘えて」
その返しに特に返事をすることもなく
さっきの私をまるで受け付けないオーラは
消えていた