冥界の王子様
「いつか、表世界で生きる息子の役に
リクがなればいいとでも思ったのかもしれない
大人の私利私欲でリクはずっと苦しめられてきたんだ」
「じゃあ、なんで。
小さい頃は無理でも今なら逃げ出せる」
「あいつにはあそこしか居場所がないから。」
「そんな…」
「ずっと喧嘩をしてきて
いまさら、どこにも行けないんだよ。
それがこの世界。
一度は行ってしまったら抜け出せない。」
「でもな、俺はもう一つの見方があると思ってる。」
「もう一つ?」