冥界の王子様
レイナと出会う前、
女のことなんてただの暇つぶし相手で。
こんなに大切にしたいと思ったことはない。
新しく家を借りて
倉庫からは少し遠いが2人で暮らしはじめた。
小さい頃母親と2人で飯食ってたのを思い出す。
俺にはなかった明るい生活で。
レイナといるときはいろんなことが忘れられて
しあわせだった。
でもレイナは気づいてるかわからないけど
寂しそうな顔をする。
覇天統が帰った後の顔と同じ。
あのとき俺が埋めようと思ってた隙間は
この一年埋めることができなかった。