冥界の王子様
点滴のおかげか朝起きた時より良くなっている体
「大丈夫か?」
「は、はい。
また迷惑かけてすみません」
心配してくれてると思ってしまう私はきっと自惚れてるだけ
「いや。べつに」
ほら。やっぱり
優しくすると突き放し、
そのリクさんの言動を気にしてる私がいる。
「わ、私帰った方が…
「そんなんで帰れるのか?」
確かに帰れると言ったら嘘になる
でもリクさん部屋にずっといるわけにはいかないことくらいわかっている…
「お前の親だけいいなら
俺はとめてもいいが…」
親か。
お父さんのことなんにも話してないんだもんな
話したらなんて思われるのか。
だけど見ず知らずの人なわけで話したところで
私はそう思い家族のことを話す決意をした。