冥界の王子様
「できたよー!!」
遠くから聞こえてきた声は
さっきとは違い明るく
朝よりも元気な声だった
「いただきます」
「…いた、だきます。」
言い慣れない挨拶をして食べ始める。
「ふふふん♪おいしー?
「…」
うまっっっつつつ
めちゃくちゃおいしい…
俺は美味しすぎて声に詰まった
「え!?!うそ、
おいしくない!?」
こんなの
「初めて食べた」
「え!?そんなにまずい?」
「おいしいよ
初めて食べた美味しさってこと」
「そ、そ、それは言い過ぎだよ!笑」
「嘘つかねぇよ 」
「よ、よかった」
「ずっと食べたい。これ」
「ずっとって?」
こいつほんとにわかってないのか
「別になんでもない…」
不思議そうな顔を一瞬させて
また幸せそうに食べ始める玲奈
だけど
「話さないといけないことがある。
それを聞いてから返事聞きたい」
これが現実だから