冥界の王子様
颯爽と走るバイク
バイクの後ろって意外と気持ちいい
いつもの距離とは考えられないくらい
リクさんと密着してて
胸の音が聞こえてないことを祈るばかりだ。
私はこんなにドキドキしてるけど
リクさんはどんな顔してるのかな
私は大胆にも抱きしめてる腕の力を強めた。
急に寂しくなったから。
もしリクさんが他の人のこと考えてたら…
別に彼女でもなんでもないのに
こんなに密着すると勘違いする。
ん?
急に手が暖かくなったと思ったら
リクさんが強めた私の手の上に
被せるように自分の手を置いた
この無言のやりとりが
さらに鼓動を早くする。