冥界の王子様



















「ん〜〜」





寝ちゃったんだ



あれ?りくは?






「おはよう」





「お、おはよう」






「昨日って私。」






「フッ気失ったやつを襲うほど俺も飢えてない」




やっぱり、私気を失ったんだ




「ごめんなさい。…私」




「それ以上言うな。
聞きたくない。」




きっとリクは気づいてる。


私がリクをあの汚いおじさんと重ねてしまったことに。





一度起きたとき

マリさんって人のこと言ってたな





寝てる間につぶやくほど




大事な人なのかな。




そんなふうに思っても今の私に聞ける資格はない。



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