冥界の王子様







「神宮寺颯の女が死んだ葬式の日

幹部ら全員いない日を狙って

ある族が倉庫に攻め込むって連絡が

覇天統の奴らに伝わった。

慌てた族の一人が

神宮寺颯にそれを伝えにいく途中

一般人をはねた。

暴走族は一般人を巻き込むことはご法度

だがそれを破った。









凄まじいスピードだったから

相手もこっちも即死。

その事実を知った神宮寺颯は

自分の女が死んだ悲しみを表すのも

加害者になってしまった今できないし

感情を表さなくなった。

まあそれが世界一の暴走族として君臨し続ける強さになってちょー迷惑だけど」







ねぇ、もしかして






「その一般人って?」





「そう

その被害者がお前の母親」




母親。


母親。


母親。




私は頭が追いつかなかった。











「しかも、その連絡は誤情報だった。

それを流したのが俺らの族


荒魔照(アマテラス)」








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