儚く消えそうな、あなたの光り.:.:*.:..*.:...
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「寒い!!!」
暖房が効いていた電車から降りると、冷たい風が身体にあたる。
両手をブレザーのポケットにしまうと、背中を丸め縮こまる。
「芽生!!早くしないと、5時の点灯式に間に合わないよ!?」
駅の改札を通り抜け、前を歩く麻衣子が振り返りそう言った。
「はいはい」
麻衣子も同じような格好をしているのに、寒くないんだろうか?
「てか…」
思っていた通り、駅前はたくさんの人で混雑している。
後ろを振り返って手招きしている麻衣子には、さっきから人がぶつかっている。
私が真っ直ぐ歩いているだけでも、何人かが通りすがりに肩にぶつかって来た。
それだけ点灯式の影響なのか、駅周辺は混雑している。