儚く消えそうな、あなたの光り.:.:*.:..*.:...



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「芽生が、そんな表情(かお)しなくてもいいんだよ」

「!」


蓮さんの手が、頭を撫でる。


「ごめんな、暗い話で。出会ったばかりなのに、何故か芽生には話したくなって……忘れていいから」

そう言うと、蓮さんの手が頭から離れた。


「気をつけて帰りなよ?じゃーな」

蓮さんは、病院に向かって歩き出した。


「あ…蓮さんっ!」

その後ろ姿に向かって名前を呼んでも、蓮さんは振り返ることもなく行ってしまった。




「…蓮さん…」


自分のことを話してくれた蓮さんに、私は何も言えなかった。





"生きることを諦めた"



そんなこと、今まで一度も考えたことがない。

"死の恐怖"

そういうことも、今まで感じたことがない。


だから、蓮さんの気持ちにどう答えていいかわからなかった。



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