儚く消えそうな、あなたの光り.:.:*.:..*.:...
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「そんな熱烈な告白されたのは、初めてだよ」
自分で言ってしまった言葉に驚き、動けなくなっていると、蓮さんがぽんっと頭を撫で横を通り過ぎて行った。
「…蓮さんっ」
ぽかーんとしてる場合じゃない!!
ちょっと目を離すと、蓮さん消えちゃう!!
勢いよく後ろに振り、蓮さんを追う。
「…1年後の未来も、10年後の未来も、もしかしたら明日の未来も、俺は期待しちゃいけないんだ」
蓮さんは大きなツリーの前で止まり、背を向けたまま喋り出した。
「3年前に病気が発覚した時には家族も医者も、芽生と同じことを言ってくれてたんだ。だけど、ドナーも見つからず1年が経ち、2年が経ち…気付いたら、誰も俺の未来を期待してくれなくなっていた」
数十メートルあるツリーを見上げ、背を向けたまま蓮さんは喋る。
「その時に、"あぁ、俺の未来はないんだな"って思った。病気に勝とうと気丈に振る舞っていたけど、もうそれもやめた」
ツリーを見上げていた顔を、後ろに向けた蓮さんと目が合った。
「生きることを諦めたんだ」
ドクンー…
「…っ」
未来はないんだなって、蓮さんが思った時に…
どんな思いでいたんだろう?
そのことを考えると、胸が締め付けられる。
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