儚く消えそうな、あなたの光り.:.:*.:..*.:...
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「…帰ろ」
願い事をしてからしばらくの間、ツリーを眺めながらベンチに座っていた。
蓮さんが戻ってくるかもしれない。
そんな期待も少しはしていたが、姿を見せることはなかった。
「もう…会えないかな」
ため息と一緒に出た言葉は白い息とともに、人混みによってかき消された。
自業自得だけどー…
もう、会えなくなってもいい。
だから、蓮さんはどこかで生きていて欲しいー…
駅前まで来ると、歩いてきた道を振り返り、遠くに見えるツリーを見た。
「…お願いね、サンタさん」
小さな声でそう言うと顔を前に向け、改札に向かった。
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