儚く消えそうな、あなたの光り.:.:*.:..*.:...
ショッピングセンターのど真ん中で、号泣してしまった私のせいで、周りからは注目の的になってしまった。
だから、今はいつものベンチで並んで座っている。
「芽生さ、俺にプロポーズしてくれたよね?」
「え!?」
蓮さんが思い出したように、言い出した。
「あれさ、俺にさせてくれない?」
「…え?」
俺に…させてくれない?って…
隣に座る蓮さんを、じっと見つめた。
「俺、芽生よりも歳上だけど学年は下なんだよね。入院した時のまま、高校1年生」
蓮さんは、前を向いたまま喋り出した。
「体力だって、ずっと入院してたからないし、先月移植手術したばかりだから、しばらくは入院か通院しないといけないんだけど」
蓮さんをじっと見つめたまま黙って話を聞いていると、前を向いていた蓮さんが顔をこっちに向けた。
「俺、頑張って芽生に追いつくから。明日の未来も、1年後の未来も、10年後の未来も、芽生の未来を俺にちょうだい」
ドクン!
「っ…」
真っ直ぐな目で、蓮さんは力強い声でそう言った。