【最愛婚シリーズ】クールな御曹司の過剰な求愛
ん……何……いったい。
頬をつんつんとつつかれているような気がして、手で払う。
しかしまたしても頬に何かが触れる。心地よいまどろみを邪魔されてイライラしたわたしは、今度は少し乱暴に頬に触れる〝何か〟を掴む。
「もうっ! まだ目覚まし……って」
はっとして言葉を失った。自分の部屋じゃないことが一瞬にしてわかったからだ。そして自分が掴んだものに視線を移す。
「ぎゃあ! か、か、神永さんっ!」
焦って飛び起きたわたしを見て、彼は笑いをかみ殺しているようだ。
「おはよう」
まだ肩を揺らしながら、さわやかな笑顔で挨拶をしている。動揺を隠しきれないわたしとは正反対で、彼は落ち着き払っている。
「ど、どうしてわたし、こんなことに」
たしか昨日帰る前に、様子を見ておこうと思ってそこで……。
やってしまった。
もしかして、わたし自分から病人のベッドに上がったの? だとしたらとんだ非常識人間……痴女じゃないのっ!
自分のやった取り返しのつかないことが恥ずかしくなり、手に持っていた布団に顔をうずめた。
「大丈夫。そんな落ち込むようなことはしてないから。昨日目が覚めたら、君が眠り込んでいたから、俺がベッドに寝かせたんだ。変なことはしてない。神に誓ってもいい」
神永さんは頬のあたりで両手を開いて身の潔白を主張している。
頬をつんつんとつつかれているような気がして、手で払う。
しかしまたしても頬に何かが触れる。心地よいまどろみを邪魔されてイライラしたわたしは、今度は少し乱暴に頬に触れる〝何か〟を掴む。
「もうっ! まだ目覚まし……って」
はっとして言葉を失った。自分の部屋じゃないことが一瞬にしてわかったからだ。そして自分が掴んだものに視線を移す。
「ぎゃあ! か、か、神永さんっ!」
焦って飛び起きたわたしを見て、彼は笑いをかみ殺しているようだ。
「おはよう」
まだ肩を揺らしながら、さわやかな笑顔で挨拶をしている。動揺を隠しきれないわたしとは正反対で、彼は落ち着き払っている。
「ど、どうしてわたし、こんなことに」
たしか昨日帰る前に、様子を見ておこうと思ってそこで……。
やってしまった。
もしかして、わたし自分から病人のベッドに上がったの? だとしたらとんだ非常識人間……痴女じゃないのっ!
自分のやった取り返しのつかないことが恥ずかしくなり、手に持っていた布団に顔をうずめた。
「大丈夫。そんな落ち込むようなことはしてないから。昨日目が覚めたら、君が眠り込んでいたから、俺がベッドに寝かせたんだ。変なことはしてない。神に誓ってもいい」
神永さんは頬のあたりで両手を開いて身の潔白を主張している。