【最愛婚シリーズ】クールな御曹司の過剰な求愛
そんなわたしの今日の服装は、チューリップ袖の白のシフォンブラウスに、ミモレ丈の水色のストライプスカートだ。それにレモンイエローのカーディガンを羽織っている。
ちょっとリンクコーデみたい……。
彼の服装を最初に見たときにそう思って思わず立ち止まり眺めてしまっていた。
するとそれまでスマートフォンの画面をじっと見ていた神永さんが顔を上げてこちらを見ると、すぐにわたしに気がついて軽く手を挙げた。
わたしもそれに応えるように、おずおずと小さく手を振る。
まわりの女子の視線が痛い。
あきらかに品定めされている。あのイケメンの待ち合わせ相手がどんな人なのか好奇心にまみれた目が自分に向けられているのがわかった。
とまどってすぐに動き出せないわたしを見て、神永さんの方から近づいてきた。
うそ……来ちゃった。
「どうかした?」
「いえ、なんでもないです。すみません、お待たせして」
あなたがかっこよすぎて近づく勇気がありませんでした。なんて言えるはずもなくわたしはただ笑ってごまかした。
「全然。俺もさっき来たところだから。じゃあ、行こうか」
そっと背中に手を添えられて、胸がドキッと音を立てた。