家庭訪問は恋の始まり
「ふふっ
子供に言われてもねぇ。
どうせなら、あと20年経って、イケメンな
大人になってから言って欲しいなぁ。
あ、でも、その頃、私47歳かぁ。
ふふふっ
あり得ないなぁ。」

私がそう言うと、坪井先生が割って入る。

「私から言わせたら、23も28もまだまだ
小娘よ。
せいぜい頑張りなさい。」

「あ、坪井先生は旦那様とどうやって
知り合ったんですか?」

私は興味深々で尋ねる。

「うち? うちは同期よ。
初任者研修で出会ったの。」

「ええ!? 初任研かぁ。いいなぁ。」

「なんで? 初任研じゃなくても、教科研とか
職場恋愛の出会いのチャンスはいろいろある
でしょ?」

と坪井先生。

「教科研かぁ。
誰も寄ってきてくれないなぁ。」

私がぼやくと、森先生が言った。

「寄って来なければ、寄っていけば?」

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